ハビタット

JapaneseSeaBass

写真1.スズキ Lateolabrax japonicus

スズキ(写真1)は水産重要種であると共にルアーフィッシングでも人気の魚種です。河口域を含めて沿岸域の高次捕食者であるため、沿岸生態系で重要な役割をもつと考えられます。しかしながら、ある程度成長したスズキの生態については、わからないことが多く残されています。私たちは、利根川の河口域において、主に釣りによってスズキを採集し、餌の特徴を反映する筋肉の炭素・窒素安定同位体比に基づいて、本種のハビタット利用について調査しました。その結果、河口域の中でも、汽水域と海水域のハビタットグループに比較的明確に分かれること、また、冬には河川内にスズキは通常いないと考えられていましたが、冬でも河口堰下流に汽水域のハビタットグループに属するスズキがいることがわかりました。1

 


関連論文

  1. Miyake Y, Itakura H, Takeshige A, Onda H, Yamaguchi A, Yoneta A, Arai K, Hane YV, Kimura S (2018) Multiple habitat use of Japanese sea bass Lateolabrax japonicus in the estuary region of the Tone River system, implied by stable isotope analysis. Ichthyological Research. https://doi.org/10.1007/s10228-018-0655-2 (Link)

論文・学会発表